fc2ブログ
ADMIN TITLE LIST
Selected category
All entries of this category were displayed below.

先日、彼女が大道芸人の人だかりを横目に、

「あぁ、あたしもあと30cm背が高かったら見えるのに…」と言うので、

「それよっぽどだよね?残念がる方向間違えてるよね?」と返したら、

「じゃあ、ブートキャンプはやめとく…」

と言われた、よしたろ(26歳 意味不明)です。


…あれ、背は伸びないから。

どっちかっつーと、横の体型に変化が見られるエクササイズだから。


本当ね、こともあろうか、この期に及んで30cmなんつー、

成長期の限界を遥かに超えた身長を欲したかと思えば、

ブートキャンプはやめとくなんつって、

ビリー先生に全幅の信頼を置いてるご様子。


やー、ビリーの奴もね、結構びびったと思うよ。

これまで何人もの肉体を作り上げてきたあいつだって、

やっぱ弱音を吐きたくなることもあったと思う。


「いやー、これさすがに一週間じゃキツくねー?」とか、

「まずは食生活から変えていきましょう」とか、

トレーニングの限界を察して欲しいこともあったと思う。


それでもビリーは結果を残してきた。

肉体改造を志す隊員たちを立派に育て上げてきた。





…だけど、「30cm」て!!

本当、ビリーのキャパ超えすぎ。望む内容間違えすぎ。



つーことで、今日は丁度思い出したので入隊のお話。


最近ね、何か流行ってるでしょ?自衛隊研修。

「自衛隊の厳しい生活の中で自らを律し、心身ともに自己を啓発する」

みたいな感じのすげーストイックな取り組み。


あれね、今でこそ企業研修の一環でやってるイメージがあるけど、

何つーか、こう…自衛隊ってすげーらしいよ。






4年前―――。


「おー、久々じゃん、元気してんの?」

「まぁなー、普通だよ、フツー」

「つか、お前就活とかやってる?!」

「まあ人並みにはなー。お前は?」

「まぁな。つか、お前少しやつれたんじゃね?」

「やっぱ?最近よく言われんだよ…」

「何で?就活のしすぎなんじゃねーの??」

「いや、この前、研修あってさ」

「は、研修?何の??」

「自衛隊」

「…!!!んだよ、自衛隊って?!」

「いやさー、俺自衛隊受けたの知ってる?」

「あー、取り敢えず受けてみるって言ってたっけ」

「あれ受かったんだよ。だから、研修行って来た」

「…意味が分かんねーよ。何で受かっただけで研修があんだよ?」

「半強制だった…自衛隊の素晴らしさを伝える為だって」

「…素晴らしさって、お前、それ逆効果じゃね?」

「な、本当何回逃げようかと思ったことか」

「逃げれねぇの??」

「お前、自衛隊舐めんな。捕まったら命はねぇよ」

「ちょ、待てよ!何で国民守る連中に命狙われんだよ?!」

「そんぐらい強烈だった」





友達曰く―――


その日向かったのは、全国でも過酷だと有名なとある基地。

どうやら特殊な部隊とかを養成してるらしい。

あまりの過酷さに自殺者とか行方不明者とか出るらしい。




もう、この時点で既にやべー。

そんな危ない場所にこいつが居たのかと思うと、

本当、申し訳ないぐらい笑える。



腹を抱えながら続きを聞いてみた―――。


取り敢えず、入隊者が10人ぐらいのグループに分けられるらしい。

で、その10人は運命を共にするっつーか、常に連帯責任を負ってて、

例えば、ひとりが集合時間に間に合わなかった場合、

連帯責任で腕立て伏せの罰を課せられるわけ。


やっぱりね、自衛隊っつーぐらいだから、

上官の命令は絶対。口答えとか一切許されない。

返事は全部、「イエッサ!!」


「腕立て伏せっ!!」

「イエッサ!!」


「あと、3回!!」

「イエッサ!!」


「もっと深く!!!」

「イエッサ!!」


「貴様、腕の曲げ方が浅い!連帯責任、腕立て10回追加ーー!」

「イエッサ!!」


「おい貴様、遅れとるぞ!!」

「イエッサ!!」


「遅れてると言っとるだろうが!舐めとんのか、貴様っ!!」

「イエッサ!!」


「ナニ?!舐めとるだと!!腕立て10回追加ー!!」

「イエッサ!!」


みたいなね、ほとんどやくざ。

自衛隊っつーか、もうやくざ商売らしい。


でもね、人間つーのは不思議なもので、

出来なかった演習がいつの間にか出来るようになったり、

時間と共に結構順応するものらしい。


その中でも連帯責任っつーことの性質上、

お互い励ましながらグループの結束が強くなるっつーか、

このメンバーとだったら、何でも乗り越えられる的な、

すげー感動と成長を実感出来るらしい。



で、いよいよ最後の演習っつーことで、

メンバー10人はボートに乗って沖の方へ向かうわけ。


そんで岸から数キロぐらいのところに停まって、

何の演習すんだろうなー?なんて思ってたら、



上官が「よし、貴様ら、今日までよく頑張った」つって、

怒鳴るところしか見たこと無い鬼の上官が労をねぎらうから、

グループの全員、感極まる感じで「イエッサ!」つって。


「いいか、今までやってきたことを思い出してみろ」

「イエッサ!!!」

「辛いこともあったろうが、お前達は確実に成長した」

「これから先、困難にぶつかった時は演習のことを思い出せ」

「どんなことがあろうと、必ず乗り切れるはずだ」



つって、もうみんな涙をこらえて、

「イエッサ!!!」つって。



「では、今から最後の演習に入る!」

「イエッサ!!!」


「いいか、貴様ら、絶対に自分に負けるな!」

「イエッサ!!!」


「必ず最後までやり遂げろ!」

「イエッサ!!!」


「よし、では服を脱げ!」

「イエッサ!!」


「よし、ボートを降りろ!!」

「…イ、イエッサ?!(半疑問系)」つって、

最後の最後、その命令だけには素直に従えねぇなと思いながら、

彼らは岸までの数キロを自力で泳がされたそうです。



友達曰く―――。

「何でも乗り切れると思ったけど、あの荒波だけは乗り切れねぇな」

とのことでした。




(壊れた仲間たち)


荒波を乗り越えろ→人気blogランキングへ




スポンサーサイト



テーマ:思ったことを書いただけ - ジャンル:お笑い



| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2023 出会いと別れの絶望論, All rights reserved.